2年間のホンデュラスでの協力活動について その1
みなさん、こんにちは。
お元気ですか。
1996年12月に、ここホンデュラスに赴任して以来1年9ヶ月が経ち残す任期もあと3ヶ月となりました。
そこで、今回と次回に分けて、ここホンデュラスでの活動を通して感じた事を書きたいと思います。
ちょっとまじめな話になりますが、国際協力、協力隊に関心のある方の参考になり、また国際協力に現在携わっている方からアドバイスをいただければと思っています。
ですから、ご意見、ご感想、 アドバイス等お待ちしておりますので、宜しくお願いいたします。

1996年12月に、ここホンデュラスに赴任し1ヶ月の現地語学研修の後、「エスペランサ」(日本語で「希望」という意味の言葉です)と言う山岳部の町の農業プロジェクトに配属になり市場調査隊員として活動を始めました。ここは標高1800mでホンデュラスでは唯一高原野菜が理想的に作れる地域で、将来的にまさに農作物栽培については「希望」のある所であると思います。しかしここに住む住民は近代化から隔離された先住民の人たちが多く、電気もない生活を送っています。


エスペランサ
そこで、彼らに商品作物の栽培の仕方を教え、それを都市部のスーパーに販売し、彼らの生活向上を進めながら、エスペランサ地域を将来に渡ってホンデュラスの農産物の一大産地にし、隣国への輸出も可能にしようと考え活動してきました。
活動の結果としては現地人の栽培普及員の協力により、私の活動中に生産量は約6倍に増え よって当プロジェクトが担当する小生産者たちの収入も飛躍的に向上しました。全てが計画どおり スムーズに行った訳ではなく、生産・品質・輸送・販売等、数々の問題が起こり、また現在でも改善すべき点は多いのですが、ある程度の成果は得られたと思います。
派遣される前の現地からの要請内容では「現地では農民の作った作物は作物の価値に関係なく 重量制で売られいる。
そこで価格調査を通して適正価格での販売をし農民の生活向上に寄与する。」とのことだったので、現地の職員は「販売の仕方もわからない。ひどい状態。」を想像していました。
しかし、実際には、各作物ごとに多少の価格差を付けてちゃんと売り上げ伝票を切って販売しています。
そこで、はたしてここで何から始めようか、考え直すことになりました。



とりあえず、当時スペイン語もろくにできなかったので、現地の職員と一緒に週2回夕方に各農家から収穫された作物の選別、洗浄、包装を夜8時ぐらいまで行い、翌日に朝5時に起き、都市部のスーパーマーケットへのピックアップ(小型の荷台のついた車)での販売に同行し、積み下ろし、店内での商品陳列を行 いました。 販売の助手といったところで協力活動とは程遠くかったのですが、まずどのように仕事を進めているかを知るためには必要なステップで した。そんな日々が約3ヶ月続きました。
3ヶ月たった後、各農家の収入を増やし安定させるため生産を増やし、生産・販売計画を立て活動することを提案し、当プロジェクトではそのようなことを以前したことがなかったので、現地職員たちからかなり抵抗があ りましたが、現地人のプロジェクトリーダーの理解もあり、実行することになりました。
まず生産を増やすために新規の販売先を開拓する必要がありました。スペイン語はまだ十分ではありませんでしたが、思い切って、新 しく開店したスーパーマケットと交渉し販売契約を結び、彼らの各 作物の毎週の購入希望量に従い、生産計画を立てました。


レンカ族
その後新規スーパーへの販売を始め、この国での販売の流れを理解するため、また現地人に自分が販売活動ができることを理解させるため、この新規スーパーへの毎週の販売については全て自分で行うことにした。(受注、商品納入、伝票作成、集金等)
このように実際の販売活動をしながら スーパーの人たちとの信頼関係、また現地職員に対する自分の存在感のアピールもでき、また スーパーの店頭で売られている価格、消費者の動向を観察し、農作物の販売活動の流れを把握し これからの自分の活動について考えられるようになりました。
計画生産を始めたものの、生産が安定し毎週計画した通りの数量が収穫されるようにはすぐにはな りませんでした。理由としては下記の点があげられます。

.当プロジェクトの栽培普及員たちの計画生産に対する認識、経験不足
.季節による降雨量の違いの生産量に対する影響度のデータ不足
.実際に生産する生産者たちの計画生産に対する認識不足
.栽培普及員、生産者の栽培に対する技術不足

これらの点により、1年目は計画量の30%しか生産できませんでした。そこで、契約したスーパーとの販売をスムーズに進めるため各普及員が毎週担当する生産者グループの「1週間先の生産量 の予想」を行いそれを集計し、表にし、それをもとに各スーパーに1週間先の販売量を知らせた。
なぜなら、各スーパーはホンデュラスでの農産物の生産量が少ないため毎週隣国のグァテマラから 大型トラックで買い付けているため、事前にこちらからの販売量を知らせないと、グァテマラから必要量全てを買い付けてしまい、当プロジェクトの生産物を受け入れる余地がなくなってしまうのです。

しかしこの「収穫量予想」もいままで栽培普及員はそのようなことをしたことがないし、彼らにとっては よけいな仕事を増やされたという意識があり、定着させるまで、大変であった。
しかし何とか理解が得られ、毎週収穫予想が提出されるようになり、以前のように、大量の作物が収穫されてからあわてて、販売先を探すという非効率で危険な場面が少なくなった。
とりあえず現地の当プロジェクトの職員には計画的に播種し生産・販売するといったことは全く新たな試みだったため、日々問題が起こりその度に会議をし議論するといった感じで1年が過ぎた。
(次回につづく)

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